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◆児童相談所とは・・・

  虐待とは残酷に扱って苦しめること。
  相手を冷ややかに扱うこと。こうした定義が一般的である。

  昨今は児童虐待の記事や犯罪の低年齢化による事件が報道されない日はない。
  深刻な環境であることは否めない。
  更に次世代育成推進プランは核となる案件であることも否定できない。

  児童相談所はこうした環境に対応する県の機関として大きな役割を果たしてきた。しかし、今日的な課題として事案に十分適応してきたかと問われれば、必ずしも十分な成果を挙げてきたとはいえない。
  事件に迅速に対応したか。相談業務の中から犯罪の危機を察知したか。学校や地域、更には警察と密な連携が図れたか。機動的で機能的な組織として整備されたか。十分な人的余裕があったか。
  こうした切り口で児童相談所を解析するとき、不安と不満が残る。

◆中核市横須賀となり児童相談所も県から市へ

  今般2006年開所を目標に中核市横須賀は自前の児童相談所を設置することになった。

  中核市とは政令指定都市に次ぐ文字通り地域の中核として機能を果たせる市のことであって、神奈川県では相模原市と横須賀市が該当する。
  地方分権の基礎である、可能な限り身近な自治体で施策を実施する観点から見れば、中核市の存在は意義がある。

  横須賀市は平成13年4月に中核市となり、県から民政関係560、保健衛生100、環境行政100、都市計画建設行政400等、千を超える行政事務等が移管された。こうした経緯からすれば、児童相談所の自立は予定通りといえる。

◆逗子、三浦市と葉山町の不安

  しかし、そこには大きな問題点が存在したのである。 

  県の横須賀児童相談所の守備範囲は横須賀、逗子、三浦市と葉山町であった。
  県から市へ移行した児童相談所は結果的に逗子、三浦、葉山を切り捨てることになってしまった。
  当然、県はサービスの低下を否定し、横須賀市が自立しても藤沢市善行の児童相談所で対応することが可能であると主張している。
  しかし、相談の内容が複雑であったり、的確、迅速な対応が求められる事案が発生したとき、それでよいのだろうか。

  逗子、三浦、葉山の不安は募るばかりである。しかし、こうした問題が起こりうることは中核市が誕生したときから予測はできた。
  県と鎌倉市を含む4市1町で検討を重ねてきた廃棄物の処理システムの構築が有名無実になったからだ。

  鎌倉市は一般廃棄物の焼却を横浜市に依頼し、三浦市は遠く大和市に委託している。中核市ゆえに各市の分別手法が違うとか、処理後の再利用は市独自のプランを遂行するからとか、いくつかの理由はあるようだが、結果的に4市1町の枠組みは破綻した。更に昨今、逗子、鎌倉は山北町に設置予定の環境エコループへの参画も視野に入れていると聞き及んでいる。

◆県に求められるものは・・・

  廃棄物や児童相談所の業務はまさに広域的な課題であり、こうした広域行政の諸課題を近隣自治体と協議し、指導的役割を果たすのが中核市の使命であると思うが、現実的には中核孤立市になっている。

  そこで県は、文化や地域の連帯、交通網等を考慮し、早急に鎌倉、逗子、三浦、葉山の市町を守備範囲とする新しい児童相談所の設置を視野に入れなければならない。
  政令市、中核市、特別市、様々な形態を有する県行政は他県と比して難問山積である。しかし原点は県民へのサービスを低下させてはならないという一点である。

  児童相談所の移行で改めて県と基礎自治体のあり方を学ぶことが明日の施策への糧となる。


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