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はじめに・・・
 狂牛病(牛海綿状脳症)の名前が全世界を揺るがせたのは1986年英国で初確認されてからである。 TVで放映される牛のヨタヨタした歩行と、バッタリ倒れるシーンは世界の人々に強いインパクトを与えた。当時、英国政府は人間への感染の可能性は否定していたが、1990年代に人間への感染も確認され、事態は深刻化した。日本政府はこうした状況に対し、日本の牛は安全と宣言していたが、今年9月千葉県の乳牛一頭が狂牛病と診断された。農水省の見解の甘さと、対応の遅さ、情報の公開等、行政能力の低下は否定しえない。又こうした環境のなか、消費生活にも重大な影響を与えている。牛や乳製品は安全か、豚やトリ、卵はどうなのか。牛の骨や肉で作られる肥料や飼料、通称「肉骨粉」はどうなっているのか。 ここに狂牛病のQ&Aをレポートとして報告する。
 
Q1 牛海綿状脳症(狂牛病)とは、どのような病気か?
A1 牛海綿状脳症は一般に狂牛病と言われ、未だ十分に解明されていない伝達因子(病気を伝えるもの)と関係する病気のひとつで、牛の脳の組織にスポンジ状の変化を起こし、起立不能等の症状を示す遅発性かつ悪性の中枢神経系の疾病です。

 狂牛病の臨床的特徴
  ・潜伏期間は2〜8年程度、発症すると消耗して死亡、その経過は2週間から6ヶ月。
 ・英国では3〜6歳の牛が主に発症。
 ・臨床症状は、神経過敏、攻撃的あるいは沈うつ状態となり、泌乳量の減少、 食欲減退による体重減少、異常姿勢、協調運動失調、麻痺、起立不能などであり、死の転帰をとる。
Q2 狂牛病の原因は何ですか?
A2 いまだ十分に解明されていませんが、最近、最も受け入れられつつあるのは、プリオンという通常の細胞タンパクが異常化したものを原因とする考え方です。プリオンは、細菌やウイルス感染に有効な薬剤であっても効果がないとされています。
 
Q3 狂牛病の伝達因子は牛のどの部位に確認されますか?
A3 狂牛病に自然感染した牛では、脳、脊髄、網膜で伝達因子が確認されています。また、実験感染牛では小腸(回腸遠位部)、骨髄、脊髄神経節でも確認されています。
 
Q4 英国など諸外国での狂牛病発生の原因はなんですか?
A4 狂牛病は、伝達因子に感染された肉骨粉(食肉処理の過程で得られる肉、皮、骨等の残磋から製造される飼料原料)を含む飼料の流通を通じて広がったと考えられ、その汚染原因はスクレイピーに感染した羊又は何らかの伝達性海綿状脳症に感染した牛のいずれかと考えられています。これは、1980年代の前半に製造方法が変更され、原因物質が残存した肉骨粉が給餌されるようになったことにあるのではないかと考えられています。
 
Q5 乳製品は安全ですか?
A5 伝達性海綿状脳症に関するWHO専門家会議報告によると、動物や人の海綿状脳症においても乳はこれらの病気を伝達しないこととされており、したがって、狂牛病の発生率が高い国であっても、乳及び乳製品は、安全と考えられるとされています。
 
Q6 牛肉を食べても安全ですか?
A6 狂牛病は、脳、脊髄、網膜(眼)及び回腸遠位部(小腸の最後の部分)以外の部分からの感染は認められていません。(英国で実施された狂牛病の牛の材料をマウスなどへ接種した試験結果)したがって、これらの部位を含まない食肉は、OIE(国際獣疫事務局)の基準でも、狂牛病の感染性がある危険部位として除外すべき対象とされておらず、食べても安全です。
 
Q7 狂牛病の検査は行っているのですか?
A7 狂厚生労働省の通知を基に、食肉衛生検査所において狂牛病の検査を実施しております。狂牛病が疑われる獣畜については、と殺を禁止し家畜保健衛生所へ届け出ることとしております。また、起立不能などの運動障害を呈する獣畜については、必要に応じて脳の病理検査を実施し空胞変性を確認するとともに、帯広畜産大学や動物衛生研究所へ検体を送付し、診断をすることとしております。
 
Q8 現在使用している医薬品、医薬部外品、化粧品、医療用具から、狂牛病が人に感染する心配はないのですか?
A8 これまで、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療用具から、狂牛病が人に感染したという報告は国際的にもありません。
 
Q9 人や他の動物に似た病気はありますか?
A9 狂牛病同様の脳にスポンジ状の変化を起こす病気として、人にもクロイツフェルト・ヤコブ病、新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病があります。このうち新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病が狂牛病との関連が示唆されています。この病気はイギリスでは約100人発症していますが、日本ではまだ確認されていません。羊や山羊のスクレイピー、伝達性ミンク脳症、ネコ海綿状脳症、シカやヘラジカの慢性消耗病も似たような病気です。
 

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